「癒し」はフランス語で、guérison(ゲリゾン)、sérénité(セレニテ)、ropos(ルポ)などさまざまな言い方があります。
状況にあわせて正しいニュアンスで表現できるよう、その使い方も合わせてさまざまなフランス語の「癒し」を紹介します!
もくじ
「癒し」はフランス語で?
直接「癒し」に相当するフランス語はありません。
また日本語では、物理的な傷が癒えることも、心の傷が癒えることも、平穏であることも「癒し」と表現しますが、フランス語ではそれぞれ単語が異なります。
ニュアンスごとに、フランス語の「癒し」を見ていきましょう。
guérison(ゲリゾン)・guérir(ゲリール)
guérison(ゲリゾン)はフランス語で「治癒」という意味です。
guérir(ゲリール)は「(病気などを)治す・健康を回復する」という意味の動詞で、guérison(ゲリゾン)はこれが名詞化したものです。
傷や病気などにとっての「癒し」を意味したいときは、この単語を使いましょう。
また、「回復」「治癒」の意味で、rétablissement(レタブリッスモン)やcicatrisation(スィカトリザスィヨン)という単語を使うこともできます。
consolation(コンソラスィヨン)・consoler(コンソレ)
consolation(コンソラスィヨン)はフランス語で「慰め」という意味です。
consoler(コンソレ)は「(悩みや悲しみを)慰める・和らげる」という意味の動詞で、consolation(コンソラスィヨン)はこれの名詞形です。
気持ち的な「慰め」「癒え」のニュアンスがありますね。
repos(ルポ)・calme(カルム)・sérénité(セレニテ)・paix(ペ)
repos(ルポ)はフランス語で「休息」「安らぎ」を意味します。
動詞はse reposer(ス ルポゼ)で「休む」という意味です。reposer(ルポゼ)だけだと「休ませる」という意味になります。
calme(カルム)はフランス語で「平穏」という意味です。フランス語は英語のcalmと違い、単語の最後にeが付きます。
calmer(カルメ)はフランス語で「穏やかにする」という意味の動詞です。se calmer(ス カルメ)で「落ち着く」という意味にもなります。
また、sérénité(セレニテ)はフランス語で「平穏で純潔」という意味です。清らかで穏やかなイメージですね。
paix(ペ)はフランス語で「平和」「平穏」という意味です。英語のpeaceですね。
「癒し」が「穏やかさ」を意味するときは、これらの単語を使うのがいいでしょう。
ちなみに、「落ち着く」「鎮まる」という意味では、s’apaiser(サペゼ)やse tranquilliser(ス トランキリゼ)、se pacifier(ス パシフィエ)といった動詞表現もあります。
remède(ルメッド)・médicament(メディカモン)
remède(ルメッド)もmédicament(メディカモン)もフランス語で「薬」「治療するもの」という意味です。
Tu es mon seule remède !(チュ エ モン スール ルメッド)
「きみは僕の唯一の癒しだ!」という意味ですが、このようなニュアンスで「癒し」と言いたい場合はremèdeやmédicamentを使うとよいでしょう。
「癒し」に関するフランス語の表現
美容室やエステの名前にフランス語を使うことはよくありますよね。お店の名前に使えそうな「癒し」に関するフランス語の単語や表現をいくつか紹介します。
癒しの空間・癒しの場所
「癒しの空間」はフランス語で、
espace du calme(エスパス デュ カルム)
などと表現できます。ただし、l’espace(レスパス)と定冠詞le(ル)をつけると「宇宙」という意味に変化するので注意しましょう。
place(プラス)は直訳だと「場所」という意味ですが、place de ◯◯は「◯◯広場」のような意味になるため、「癒しの場所」と言いたい場合は使えません。
お店の名前を考える場合は、「部屋」を意味するsalon(サロン)などを使うのがおすすめです。
癒しの花
「癒しを与えてくれる花」はフランス語で、
fleur relaxante(フルール ルラクソント)
fleur sereine(フルール スレーヌ)
のように表現できます。relaxante(ルラクソント)は「リラックスさせる」、sereine(スレーヌ)は「清潔で穏やかな」という意味です。
さまざまな「癒し」のニュアンスを使い分けよう
日本語の「癒し」という表現にはさまざまなニュアンスがあり、それをフランス語で伝えるには工夫が必要です。
直訳が「癒し」だからと言ってその単語を使うのは別の意味になる危険があるので、ニュアンスを理解した上でお店の名前などに使ってくださいね。