「ピーマン」や「パプリカ」はフランス語で?野菜に関するフランス語

みずみずしいピーマン

「ピーマン」も「パプリカ」も同じくフランス語でpoivron(ポワブロン)と言います。

しかし、それぞれ色によって呼び方が少し異なります。また、「ピーマン」という日本語の名前の由来には別のフランス語が関係しています。「ピーマン」や「パプリカ」に関するフランス語の単語や表現もあわせて見ていきましょう。

「ピーマン」はフランス語でpoivron(ポワブロン)

poivron(ポワブロン)はフランス語で「ピーマン」を意味する男性名詞です。

1つならun poivron(アン ポワブロン)、2つ以上ならdes poivrons(デ ポワブロン)となりますね。

ピーマンは緑色ですが、特にpoivron vert(ポワブロン ヴェール)と言います。また、piment doux(ピモン ドゥー)とも言うことがあります。piment(ピモン)は「唐辛子」、doux(ドゥー)は「甘い」という意味を持っています。

ちなみに「ピーマンの肉詰め」はフランス語で、poivron farci(ポワブロン ファルスィ)と言います。farci(ファルスィ)とは「詰め物をした」という意味です。

「パプリカ」もフランス語でpoivron(ポワブロン)

赤色や黄色のパプリカパプリカには赤色や黄色などさまざまな色がありますが、これらもすべて「ピーマン」と同じでフランス語ではpoivron(ポワブロン)で表現します。

「赤パプリカ」ならpoivron rouge(ポワブロン ルージュ)、「黄パプリカ」ならpoivron jaune(ポワブロン ジョーヌ)、「オレンジパプリカ」ならpoivron orange(ポワブロノロンジュ)とそれぞれ言います。

日本語では「ピーマン」「パプリカ」と区別して呼ぶこれらの野菜ですが、野菜の品種としては同じで明確な違いはありません。そのため、フランス語ではこのようにすべてpoivron(ポワブロン)と言い、色で区別するんですね。

ちなみに、「パプリカパウダー」はフランス語で、poudre de poivron(プードル ドゥ ポワブロン)と言います。ロールキャベツなどの煮込み料理に使われているのを見かけることがありますよね。

「ピーマン」という日本語はフランス語が由来?

大量の唐辛子「ピーマン」はフランス語でpoivron vert(ポワブロン ヴェール)ということはわかりましたが、それでは「ピーマン」という名前はどこから来ているのでしょうか?

それは、フランス語で「唐辛子」を意味するpiment(ピモン)という単語が関係しています。「ピーマン」と発音がとても似ていることがわかると思います。

そもそも、ピーマンやパプリカと唐辛子は同じ野菜の仲間であり、辛味を持っている品種を唐辛子、辛味を持たない品種をピーマンやパプリカとして区別しています。そのため、本来は「唐辛子」を指す単語であるpiment(ピモン)がその昔にヨーロッパから日本に伝わる過程で意味がずれて日本語に取り入れられ、日本では緑色で辛味を持たない品種を「ピーマン」と呼ぶようになりました。

先程言ったようにpiment doux(ピモン ドゥー)は直訳すると「甘い唐辛子」ですが、piment douxは日本語に訳すと「ピーマン」であることからもその由来がわかりますね。

piment(ピモン)とだけ言うと、一般的にはピーマンではなく「唐辛子」を指すので誤用に注意しましょう。piment vert(ピモン ヴェール)は「青唐辛子」を指しますよ。

ピーマンやパプリカは色で区別しよう

フランス語ではピーマンとパプリカの間に明確な区別はなく、色で呼び方が変わることがわかりましたね。poivron(ポワブロン)という単語と、色の呼び方を覚えておけば問題ないでしょう。

また、piment(ピモン)は「唐辛子」を指すことも覚えておきたいですね。