「人参(にんじん)」はフランス語で?野菜に関するフランス語

バスケットに入った人参

「人参(にんじん)」はフランス語でcarotte(キャロット)と言います。

人参はラペやグラッセといったフランス料理でもよく使われる野菜ですね。人参に関するフランス語の単語や表現についてもあわせて見ていきましょう。

「人参(にんじん)」はフランス語でcarotte(キャロット)

carotte(キャロット)はフランス語で「人参(にんじん)」を意味する女性名詞です。

発音は「キャホット」という方がフランス語の音に近いですが、話す人によっては「カホット」のように聞こえることもあります。

女性名詞なので、1つならune carotte(ユンヌ キャロット)、複数ならdes carottes(デ キャロット)となりますね。

また、carotte(キャロット)は形容詞として「にんじん色の」「赤茶色の」という意味で使うことができます。スペルは名詞の性別や数に関わらず同じです。例えば、「赤毛」はcheveux carotte(シュヴー キャロット)と言うことができます。

人参に関するフランス語の表現

人参とにんじんジュースそれでは、人参に関するさまざまなフランス語の単語や表現を紹介していきます。

キャロットラペ

「キャロットラペ」はフランス語で、

carottes râpées(キャロットラペ)

と言います。

salade de carottes râpées(サラッド ドゥ キャロット ラペ)と言う場合もあります。salade(サラッド)は「サラダ」のことですね。

ちなみに、râpé(ラペ)は「すりおろした」という意味なので、日本語で「ラペ」と言うのと同じ感覚で、フランス語でrâpées(ラペ)とだけ言っても意味が通じないので気をつけましょう。

キャロットラペは人参を千切りにして作る場合もありますが、「野菜の千切り」はフランス語で、julienne(ジュリエンヌ)と言います。

「人参を千切りにする」ことはfaire une julienne de carottes(フェール ユンヌ ジュリエンヌ ドゥ キャロット)と表現できます。

人参のグラッセ

人参を使ったフランス料理と言えば、バターを使った人参のグラッセも有名ですね。「人参のグラッセ」はフランス語で、

carottes glacées(キャロット グラセ)

と言います。

glacé(グラセ)は「凍った」が元の意味ですが、「光沢のある」様子を比喩的に表します。

人参のポタージュ

「人参のポタージュ」はフランス語で、

potage aux carottes(ポタージュ オ キャロット)
potage de carottes(ポタージュ ドゥ キャロット)

と言います。

フランスの北部に位置するCrécy(クレシー)は人参の名産地として有名です。フランスのレストランでは、Potage Crécy(ポタージュ クレシー)またはPotage à la crécy(ポタージュ ア ラ クレシー)という人参のスープを見かけることがあるでしょう。料理名にCrécy(クレシー)という単語があれば、まず人参を使った料理だと思っていいでしょう。

「人参が煮えた」ってどういう意味?

人参と鍋最後に、人参に関する特徴的なフランス語の表現を紹介します。

Les carottes sont cuites.(レ キャロット ソン キュイット)

は直訳すると「人参が煮えた」という意味になります。

これはフランス語のイディオムで、「もう終わりだ」「希望は潰えた」「すでに時遅し」といった意味を表します。フランス映画や小説の中で、しばしば目にすることになる表現です。

17世紀のフランスでは、肉(動物の最期を暗示する)と一緒に人参を煮込んで食べていたことから、煮えた人参に「生命の終わり」という意味を関連づけていました。これが転じて、ものごとが終わりを迎えるさまを表現するようになったのがこのイディオムの由来です。

参考記事:Les carottes sont cuites : signification et origine de l’expression

人参はフランス料理にも欠かせないもの

フランスのレストランへ行くと、さまざまなところでcarotte(キャロット)を使ったメニューと出会うことになります。フランス料理についての会話で使うことも多いボキャブラリーなので、ぜひ覚えておきましょう!