「牡蠣(カキ)」はフランス語で?フランスは牡蠣の養殖が盛ん!

「牡蠣(カキ)」はフランス語でhuître(ユイートル)と言います。

牡蠣(カキ)に関するさまざまなフランス語の単語や表現もあわせて見ていきましょう。

「牡蠣(カキ)」はフランス語でhuître(ユイットル)

huître(ユイートル)はフランス語で「牡蠣(カキ)」を意味する女性名詞です。

1つならune huître(ユンニュイットル)、複数ならdes huîtres(デズュイットル)となりますね。どちらかと言うと「ユイットル」のほうが原音に近い発音になります。

フランスでは牡蠣の養殖が盛んですが、特にフランス北西部のブルターニュ地方やノルマンディー地方が有名です。Les huitres Belon(レズュイットル ブロン)と呼ばれる、ブロン川で採れる牡蠣は世界的にも有名なブランドです。

牡蠣に関するフランス語の単語や表現

男性の持っている牡蠣それでは、牡蠣(カキ)に関するフランス語の単語や表現をいくつか見ていきましょう。

生牡蠣と加熱した牡蠣

牡蠣(カキ)は生で食べられるものと加熱して食べるものがありますよね。

「生牡蠣」はフランス語で、

huître crue(ユイットル クリュ)

「加熱した牡蠣」はフランス語で、

huître chaude(ユイットル ショード)

とそれぞれ表現します。

フランスでは、レモンを絞った生牡蠣(huître crue)を食べるのが一般的ですが、炎天下の市場で殻付きのまま売られていたりするので衛生管理の面で注意が必要です。

カキフライ

フランスでは牡蠣を生で食べるのが一般的なので、あまりカキフライという料理はフランスのレストランで見かけることはありません。

「カキフライ」をフランス語で表現するならば、

huître frite(ユイットル フリット)

となります。frite(フリット)は「揚げた」という意味です。

牡蠣養殖

フランスでは牡蠣の養殖が大変盛んです。「牡蠣養殖」はフランス語で、

ostréiculture(オストレイキュルチュール)

と言います。英語では牡蠣のことをoysterと言いますが、スペルが似ていますね。

またはhuître(ユイットル)を使って、

culture des huîtres(キュルチュール デズュイットル)
élevage des huîtres(エルヴァージュ デズュイットル)

と表現してもよいでしょう。élevage(エルヴァージュ)は「飼育」「養殖」を意味する男性名詞です。

牡蠣は“R”の付かない月には食べてはいけない?

ノルマンディー地方の牡蠣のレストランフランスでは、月の名前にRの付かない月には牡蠣を食べてはいけないという言い伝えがあります。これはどういうことなのでしょうか?

由来は、ルイ14世の時代に遡ります。

当時ルイ14世の宮廷では、人々が牡蠣の食中毒で次々と亡くなってしまいました。当時の牡蠣は自然のもので養殖されたものは無かったので、宮廷まで運ぶためには暑い夏でも長距離に渡って運ぶ必要があり、牡蠣が悪くなってしまっていたからです。

そこで、ルイ14世は月の名前にRの付かない月に牡蠣の輸送と消費を禁止しました。「Rの付かない月」とはつまり、5月(mai)、6月(juin)、7月(juillet)、8月(août)のことで、食中毒が起こりやすい夏の時期にあたります。

このような歴史的背景から、フランスではRの付かない月には牡蠣を食べてはいけない(Ne pas manger d’huîtres les mois sans “R”)という言い伝えがあるんですね。

参考記事:La loi des mois en « R », une légende urbaine.

フランスと牡蠣には深い関係性があった

フランスは現在でも牡蠣の養殖が盛んであり、日本とは違って基本的に生牡蠣を食べる文化の国です。また、ルイ14世と牡蠣の歴史からも、フランスと牡蠣は過去より深い関係にあることがわかりましたね。

フランスに行った際は、ぜひ単語huître(ユイットル)を使ってフランスの生牡蠣にチャレンジしてみてくださいね。(食中毒には気をつけて!)